友人から借り、放置して早幾月…いい感じに熟成されたこの作品を見るのは“今”ぞ!!
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モノクロ映像のシャープさも去ることながら、展開やシーンにとにかく無駄がない。
セリフも印象に残るのが多い。「戒律に縛られた人間はお金に弱い」等々。
溝口を演じた市川雷蔵も然り、よくもまぁこんな外見的にも内面的にも難しい役を完璧にこなせたと驚く。
仲代達也や中村玉緒も素晴らしかった。
生きているものは不変であると信じ続けてきた溝口。それを重ね合わせ偏愛する驟閣寺も人により変わっていく事に気付かされ苦しみ、自ら迎えてしまった末路。
若者の苦悩というより、人間そのものの無様さを見た気がする。
登場する役柄に感情移入するものではなく、それぞれの人間性を咀嚼してじっくり楽しむ作品。