再生機に入れっぱなしで、やっとこさ鑑賞。
硫黄島の戦闘と、後の米国内のシーンを織り交ぜ、緩急が強烈。中盤過ぎまで戦闘シーンが差し込まれるから、気も抜けずに物語は進む。
戦地で撮られた一枚の写真をきっかけに、帰国後は国債の広告塔やショービジネスに利用され行脚する、祭り上げられた三人の兵士。詳しく述べないが、パーティで出されたデザートがキツイ。
壮絶な戦闘を垣間見ると、負傷して本国へ帰還出来ただけでも奇跡だな。これはアメリカ側の視点だが、帰還兵士達の苦悩や葛藤をメインに据えたせいか、日本軍が絶対悪という印象は受けない。
戦争に勝つとはどういう事なのか。武器を捨てる事が叶わない時代に生き、翻弄され続けた“英雄”の凋落を通して、ビジネスと割り切る国家がもたらす悲劇を描いた作品。
今作、日本側の露出が極端に少なく、それは当然『硫黄島からの手紙』が控えているからだが、まだ未見の自分としては随分楽しみになってきた。